本建物は、主要構造部材にJAS構造用製材と集成材を利用した在来軸組工法とし、2階床面、2階天井兼屋根下地材にCLTを利用しました。CLTパネルのサイズは、運搬可能な大判サイズにして、トータル的な工期短縮に寄与させました。また、在来軸組工法の仕様規定で必要な耐力壁は、筋交、構造用合板等の既存の工法を利用しつつ、CLT利用による固定荷重と事務所用途の積載荷重による増分を、壁倍率5.0倍相当のCLT利用の耐力壁として負担させています。このほか、外部階段の踏板に意匠的にCLTを使用し、階段自体は軒下にあり、強風時の降雨や土足利用等により経年劣化が懸念されますが、CLT工場で出るCLT端材を利用して、簡単に交換ができるよう配慮しました。